週刊朝日11月15日号 より
医者が飲まない薬飲む薬(風邪扁)
週刊朝日11月15日号
胃・十二指腸潰瘍
本当に潰瘍であれば胃酸を抑えるプロトンポンプ阻害剤が基本になります.宣伝でよく聞くガスター10に代表される H 2ブロッカーはプロトンポンプ阻害剤が発売される前はよく用いられてましたが,より強力に胃酸を抑制するプロトンポンプ阻害剤の出現で影が薄くなりました.
記事にはたくさんのいわゆる粘膜保護剤(防御系)と言われる薬が載っていますが現在は胃潰瘍・十二指腸潰瘍に用いることはまずありません.もちろん,軽い胃の症状で用いることはあります.
記事にあるスルピリドというお薬は現在潰瘍に対して使う医師はいないですが神経からくるような胃もたれや胃痛(機能性胃腸症の一部)の場合には用いられることがあります(これを使う医師は逆にわかっていると思っていい).
ピロリ菌の除菌によって逆流性食道炎が悪化するという話が古くはありましたが,実際はほとんど問題になりません.今は除菌によるメリットの方が大きいと考えられるので普通は除菌します
便秘
アミティーザが妊婦に使うことが危険であるということはまー良いとして ,リンゼスが大腸菌毒素由来の物質を使って下痢を起こさせるのが危険というのは,カビに由来するペニシリンを冒涜してるのかな?
大腸の刺激して便を出すお薬が以前はよく用いられてました.おそらく今も消化器を専門としない先生はよく用いてのではないかと思います. いわゆる大腸刺激して便を出すというお薬は頓服として用いる分にはいいのですけれども,記事にもあるように頻用することで習慣性,効果が弱くなるため頻繁に使うことは避けてください.

このようなお薬を毎日のように飲めと有用な医師は危険です.
基本的にはまず便を柔らかくするお薬を用います.
以前は酸化マグネシウムぐらいしかなかったのですが,最近は新しい薬がいくつも出ていますので酸化マグネシウムで効果が少ない場合にはそういうお薬を用いてください.
下痢止め
今時,下痢に「下痢止め」を使わないなんて普通の人でも知ってます.感染性腸炎の場合,下痢を止めることで症状を悪化させることがありますので普通使いません.
そのような場合にはビオフェルミンのような整腸剤を用います.
ただある程度感染が制御できているとか,感染とは違う原因で生じている蹴りに対しては下痢止めを用いることがあります.変に意識を持って下痢に対して下痢止めを使っていたら「悪」みたいに捉えるのは間違いです.

本当のプロは「下痢止め」を使いこなします.
あと電解質剤の投与について書いていますけれども,今時は「 OS- 1」を飲むことの方が多いと思いますし,実際はポカリでも十分かと思います.
医師が飲まない主な市販薬!
ロキソニンやガスター10などのOTC(もともと病院でつかっていたものを市販薬に切り替えたお薬)は仕事場(病院)で処方してもらうから薬局で買いません・・・そのほうがお安いです.3割ですよ.
ロキソニンもガスターも使ってます・・・
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